カウンセリング・マインドのある話の聴き方
人の価値観や働き方が多様化する現代では、「わかりあえる」が当たり前ではなくなってきています。
人とのコミュニケーションを、今「わかりあえない」を認めるところから始めてみましょう。
「話したい」「聴いてほしい」と思ったときに身近にいる人に話せたら、聴いてもらえたら、心が軽くなったり明るくなることはありませんか?
「話してほしい」「聴かせてほしい」と思っている人もきっと、皆さんの周りにいるのではないでしょうか?
そこで今回は、「カウンセリング・マインドのある話の聴き方」についてお伝えします。
カウンセリング・マインドとは、自分のマインドにとらわれず、相手のマインドを受け入れることです。そして「あなたの話が聴きたい」「あなたの気持ちがわかりたい」という姿勢を相手に伝えます。
Aさんは、入社半年の社員Bさんから
「この仕事は自分には向いていないように思い、このまま続けられるか悩んでいます」と打ち明けられました。
「失敗ばかりでなかなか仕事が覚えられません。先日も大きなミスをして職場の人に迷惑をかけてしまい、すっかり自信をなくしてしまいました」というのです。
あなたが、Aさんだったらどのように応答しますか?
Bさんの話を何の判断も評価もしないでありのままに聴きます。
どの様な挫折体験があったのか、その辛い体験を振り返りながら話すのをじっくりと聴いていきます。
励まさず、同情や慰めもせず、忠告や教訓もなく、ただ話をじっくり聴いて、Bさんの苦しむ心を受け止めます。
すると、Bさんは、安心してその挫折体験を話すことで、心が和み、緊張がゆるみ、気持ちが整理されます。
次に自己受容(自分を受け入れられるようになり)が促進し、自己理解が進み、新たな視点に気づくこともできるようになります。
ありのままに聴くことは、つらい体験を貴重な成長の機会へと変容させるだけの力があります。
続きは次回に。